理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

オリジナルである必要はない。日本の頂点の臨床。

どうも!!

筋膜性疼痛症候群アプローチ研究会「Oriental Physio Academy」代表理学療法士
http://oriental-physio-academy.jimdo.com



上尾市谷津 筋膜リリース&トリガーポイント専門整体院「Mr.コリとる」院長の
http://ageokoritoru.com





昨日は

TORAs(東洋医学リハビリテーション)のシンポジウムに参加してきました。




私はスケジュールが決まった後での参戦だったので
 
お昼休みを使った講演となりました。
 

今回のシンポジウムは

第1回目ということで

東洋医学初学者のリハビリ職種がメインになっていたので
 
TORAs代表の千葉さんをはじめとして

東洋医学を西洋医学的なエビデンスではどうなのかとか
 
リハビリ職種が東洋医学を使ってみたらこうなった

というような発表を中心に。


私もタイトル自体は「ニューロマスキュラーセラピーとアプライドキネシオロジーからみた経穴」というのでアナウンスしてましたが
 
資料を作ってるうちに少しずつ変わっていって
 
内容的には

「これから東洋医学を学ぶ時に西洋医学寄りなアプローチの紹介」みたいな感じになってしまいました。
 
まあ、食事をしながら1時間ということだったので

それくらいライトな感じでちょうど良かったとは思いますが。
 




それはそうと・・・


このシンポジウムの大事なところじゃそこじゃない!!



今回はなんと・・・

日本の鍼灸師の頂点に君臨する

池田政一大先生が講演をしてくださったのです!!!

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なんと実技もアリです!!
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池田大先生は

私が最も影響を受けている鍼灸師です。


話していただいた内容は初学者向けなので

特別、勉強になったことはないのですが

それでも、池田先生から直接聞けたのは

感無量でした。
 




池田先生の実技を見て思ったこと。
 

「変わったことなんてする必要はない」ってことですね。
 

池田先生の評価も選穴も

古典に忠実です。

気をてらうことなく。




若い時はどうしても

変わったことを追いたいし、自分で作り出したいと思うものですが

大事なことは「基本」ですね。
 


もちろん、ごく稀に「新しいもの」を作り出してしまう天才って人がいるんだけど

そんな人間はそうそういるわけでもないし

そういう人でも

まずは基本に忠実にやってるんだろうなって思います。


私は多分「新しいものを作り出す」側の人間ではないでしょう。

私の場合は「誰かの作り出したものを分かりやすくする」といった類の能力ですから。



おそらく池田先生もそういった「天才タイプ」ではないと思います。

地道に地道に基本を積み重ねてきた

そういうタイプだろうなという印象です。





他にも印象的だったのは

池田先生レベルの臨床家でも

素直に「ダメなものはダメ」と認めていることですね。

「これは医者に診せなアカン」と思ったら、すぐに「病院に行け!!」って患者さんに言うようです。



ネットだといろいろな臨床家が自信満々に

「どこでも治せない症状を治します!!」って言うけど
(私もそのうちの一人に入ってしまっているのかもしれませんが)
 
そんなん無理です。

確率論として多くのセラピストよりは

改善の可能性を持っているとは思いますが


無理なもんは無理です。


それをあっけらかんと言えてしまうのも

経験に裏打ちされた自信なのかもしれませんね。





そうは言っても

じゃあ、我々のような若手〜中堅のセラピストが

「池田先生でもそうなんだから、それでいいんだ〜」

じゃダメなんですよね。



池田先生の50年60年の臨床経験。

その間にも西洋だろうが東洋だろうが

医療は確実に進歩をし続ける。


池田先生の50年60年では治せなかったものでも

今なら、これからなら治せる。

池田先生の50年60年に

1日でも早く追いついて

1日でも早く追い越す。

それこそが下の世代の役目なのだろうし


そのあとは、下の世代が1日でも早く私たちに追いついて

1日でも早く追い越してもらえるように

していくのが我々の役目。


「繋いでいく」

そういうことなんだろうなと思いました。




そのためにも「東洋医学」と「西洋医学」または「リハビリテーション」が垣根を越えて成長していき

「セラピスト」として

そして、OPAとしては「東洋の理学療法」・・・

「東洋理学」
「Oriental Physio」としてこれからも邁進していかなくてはいけませんね。




池田先生の講演では他には

今の鍼灸師に対する危惧

独立の不安定さ

などなどのお話も聞けました。




池田先生は「アホや」とか「バカや」とか「頭がおかしい」と少々毒舌なことを言いますが

結局、「しゃあないなぁ〜。」という言葉を放ちます。
 
その一言に大きな「愛」を感じました。




そんな感じで簡単にですが、ご報告です。



来年もシンポジウムでお話しさせてもらう予定です。


来年は「池田先生以上」の臨床をお見せしたいと思いますのでよろしくお願いいたします!!



では!!!