理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

OPA式自転車考察。「正中線ペダリング」と「側軸ペダリング」

どうも、Oriental Physio Academy(OPA)代表の波田野です!!

http://oriental-physio-academy.jimdo.com/



OPAでは東洋医学と西洋医学を合わせた徒手療法を中心に展開をしておりますが


日本の伝統的な武術を応用したアスリート向けのエクササイズも展開しています。



私自身も野球と自転車へ応用しており


最近はようやくサッカーなどのポイントも掴んできました。



で、今日は自転車についてです。


自転車のペダリングについてはこれまでも何回か取り上げています。





そこで今日は自転車のトレーニング中に

ペダリングにはもしかしたら2種類あるのかもしれないな~。」

なんて思ったことをお話します。



その2種類とは

正中線ペダリング



「側軸系ペダリング




前者の「正中線ペダリング」は


主に集団の中などの低負荷で走れる環境で使うペダリングです。


身体の正中線・・・つまり中心軸を意識して

引き脚を内側に絞って膝の軌道が中心軸に近いラインを描くようなペダリングです。


サドルにもどっしりと座り、重心の左右移動も少ない走り方ですね。

おそらく一般的に「良い」とされている走り方だと思います。


この使い方だと股関節の内旋に伴って、本当にわずかですが肩も内旋トルクが入り

脊柱アーチも丸くなります。



軽い負荷でサイクリングなどや

集団で体力を温存したいときはこれで良いと思います。


基本はこちらになると思います。




しかし、ロードレースはそれだけで走るわけにはいかないですね。



正中線ペダリング」ではペダルに荷重をかけて走れないので

高負荷の環境・・・集団の速度が上がったとき、単独でのアタック時、ヒルクライムなどには

適しません。

脚の力に頼った走りになります。




高負荷環境では

「側軸系ペダリング」が適しています。




「側軸系ペダリング」では

左右の軸の切り替えを行い、ペダルに荷重をかけていくので

体重をかけてペダルを踏み込めて強いトルクを発揮できます。




さて、ではその左右の軸の切り替えをどのように行うかというと

正中線系」とは逆に

股関節と肩関節の外旋を使います。




みなさん、立位になって


右の肩を外旋してみてください。
(手のひらを外に向けるように回す)

そうすると右股関節も外旋して、外旋側に身体が向き、荷重が右脚移動しているのを感じると思います。


この時、右の側軸が強く働いています。




で、ここでややこしいのですが


外旋側にできた側軸で実際にペダルと踏んでいくのかというと・・・

そういうわけではないんですね。



この外旋でできた側軸は

引き脚で使っていきます。



これが「膝を抜く」という状態です。


踏み込みから引き上げに切り替わる瞬間に

股関節を外旋させて膝を抜く

そして、引き上げから踏み込みに切り替わる直前には

側軸が引き上げられた足に乗っかり、ペダルに体重がかかって

踏み込めるわけですが


踏み込んだ瞬間には側軸は反対側に切り替わっています。


ちょっとややこしいんで、写真や動画などで説明できればいいのですが

それはまた後日。






サッカーなどで強いキックやパス&ゴーで素早く動くときに

立ち脚ではなく

蹴り脚に側軸を作っていくのと

同じ原理です。



文章だけで理解できた人は試してみてください。


では~。