どうも!!
Oriental Physio Academy代表理学療法士
http://oriental-physio-academy.jimdo.com
&
埼玉県上尾市 トリガーポイント整体院「Mr.コリとる」院長の
の波田野征美です!!
もう10年以上前から
『ドローインは絶対にやっちゃダメ!!!』
と言い続けております。
詳しくはこちらをご覧ください。
そして、先日面白い本を読みました。
これです。
『スタンフォード式 疲れない体』/山田知生
こちらの本の内容的には
1.疲れない人は良い姿勢。
2.そのためには腹圧を高める呼吸をしましょう
ってことなんですが・・・
(栄養や睡眠の話もあります)
その呼吸法は・・・
IPA呼吸法という・・・
吸うときも吐く時もお腹を膨らませましょう!!
という呼吸法です。
腹圧を上げるためにコルセット筋である「腹横筋」を鍛えましょう。
そのためにお腹を凹ませましょう。
凹ませれば腹圧が上がります。
と説明されますが・・・
リンクした私の過去記事にも書いてあるように
お腹を凹ませても腹圧は上がりません。
腹圧を上げることができるのは横隔膜の収縮のみです。
息を吸う時に働く筋であり、ドーム型の横隔膜は収縮するとお腹の方に下がります。
この横隔膜の降下によって腹圧が上がるのです。
そして、この時に腹横筋は遠心性収縮といって伸びながら力が入るという状態になり、横隔膜が高めた圧を逃さないようにしているのです。
腹横筋はあくまで受動的なものであって、腹圧を高める主役は横隔膜です。
にも関わらず、どこかのお馬鹿さんが
「腹横筋の収縮があるらしい、腹横筋の求心性収縮は腹を凹ませる。じゃあ、お腹を凹ませれば良いんだ!!」
って思っちゃったんでしょうね。
しかし、腹横筋をあらかじめ効かせすぎてしまうと横隔膜は下がる余地がなくなってしまい腹圧を上げることができません。
「これからお腹を殴ります!!耐えてくださいね!!」
と言われたら、絶対にお腹を膨らませて待ちますよね?
打たれる瞬間にお腹を一気に膨らませますよね?
ドローインでボディブローを受けようとする人は絶対にいないはずです。
(システマではお腹を柔らかくして受けさせるのですが実際にやればきっと内臓破裂起こすはずです)
そして、風船を思いっきり膨らませる時にお腹はどうなってますか?
絶対にお腹は膨らんで硬くなってるはずです。
お腹が凹んでる人はいないはずです。
私のセミナーでも「ドローインをすると力が入らなくなる」という体験をしてもらってます。
体幹トレーニングこそ諸悪の根源!!ドローインで力は弱くなる!!
(力が入らなくなるシーンは動画の後半になります)
そして、ドローインでお腹を凹ますことはは腹圧が上がらないというだけでなく
立ち直り反応という姿勢反射にもデメリットが生じてきます。
立ち直り反応をしっかりと出すためには体幹の柔軟性が必要ですし、
体幹部の柔軟性がなくなれば立ち直り反応が出せないために
外乱刺激に対して弱くなります。
エンドレスウェブという本に体幹の運動を制限する筋膜のストラップという概念があります。
ドローインなどでお腹を凹ませるということは1番〜4番までのストラップを締め付けることになりますので立ち直り反応に必要な体幹の動きは制限されて姿勢制御がうまくいかなくなります。
身体をまっすぐにキープして軸を通しましょうというようなトレーニングというのは
姿勢制御の中ではレベル1の「姿勢保持」でしかありません。
しかし、スポーツでは支持基底面内に重心を留めておくレベル2の能力
支持基底面の外に重心を出してから四肢で新しい支持基底面を作って移動するレベル3の能力も必要になってきます。
その時にお腹を凹ませて体幹の動きを制限させてしまってはレベル2もレベル3も非常に質の低いものになってしまいます。
どうでしょう?
まだまだ話せますが、これだけでもドローインがいかにヤバイかが理解していただけたのではないでしょうか?
いまだにドローインを推奨するトレーナーやセラピストがいたとしたら・・・
絶対に指導を受けないでくださいね。
では~~!!!
治療技術、トレーニング理論を学びたい方はOPAホームページへ。
http://oriental-physio-academy.jimdo.com
個人レッスンは『Mr.コリとる』へ。