理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

自費リハビリを再考する

 

 

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どうも!!

 

東洋理学アプローチ研究会

Oriental Physio Academy代表理学療法士

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埼玉県上尾市 トリガーポイント整体院

「Mr.コリとる」院長の

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波田野征美です!!

 

 

はい!!

 

上の画像は波田野の大好きな『BLEECH』の1シーンです。

 

破面編のラスボス・藍染惣右介が

 

主人公・黒崎一護に敗れ、捕らわれる時

 

浦原喜助「世界とはそういうもの」という言葉に対して

 

愛染は

 

「それは敗者の理論だ!!

 

勝者とは常に世界がどういうものであるかでは無く

 

どう在るべきかについて語らなくてはならない!!

 

と叫ぶシーン。

 

私のとても好きなシーンです。

 

 

まぁ、何が敗者で何が勝者なんかわからないし

 

どうでもいいんですけど

 

 

「どう在るべきかについて語らなくてはならない」

 

ってセリフが本当に好きです。

 

 

そして、このセリフで言ってることを改めて考えさせられる記事がありました。

 

「自費リハビリ」という選択肢、脳梗塞からの復帰目指し 2ヶ月間で27万5000円の費用は全額自己負担。

headlines.yahoo.co.jp

 

先に言っておきますが

 

自費リハビリを否定もしないし、脳梗塞リハビリステーションをDisるわけでもありませんよ。

 

 

 

確かにもう長い間、国の医療費は増え続け国の財政を圧迫していて

 

リハビリもどんどんコストカットされ

 

算定期限も設けられ

 

期限を超えた人たちがリハビリを受けるため

 

自費のニーズが高まっているのはわかるし

 

それに応えるように自費リハビリのサービスを始めるのは

 

とても自然な流れだと思いますし

 

それで事業として軌道に乗っているのは

 

本当に素晴らしいことだと思います。

 

 

でも、こういう記事などを見聞して

 

これからのセラピストたちが

 

「これからは自費の時代だ〜!!」

 

って思うのは

 

ちょっと違うかなって思うんですよね。

 

いや、病院を辞めてフリーランスで自費での仕事もしている私が言うのもですが

 

私の場合は自費の時代がとかではなくて

 

組織の中で生きていくのが

 

全くもってできない人間だから

 

今の形にするしかなかっただけです。

 

 

 

 

まぁ、それは置いといて

 

 

 

 

とりあえず、そういう流れはそれこそ冒頭の

 

「世界はそういうもの」

 

っていう話だと思うんですよ。

 

もちろん、それが「敗者」だとは言いません。

 

 

ただ、週2のリハビリを2ヶ月間で

 

27万5000円って

 

高すぎじゃないですか?

 

 

週2で2ヶ月だから合計で16〜18回くらいになるんですかね?

 

となると、1回当たりで1万6000円くらいですかね。

 

 

1回のリハビリで何時間やるのかにもよりますが

 

値段的には1回単位で考えても少々高めの価格設定ですね。

 

 

 

もちろん、脳卒中の人たちはリハビリをする必要性もめちゃくちゃ高いし

 

にも関わらず算定期限の関係で病院でのリハビリができないので

 

高くてもニーズはあるんでしょうけど

 

 

なんか・・・

 

足元見てる気がしません?

 

 

ビジネスとしては間違ってはいないんだけど

 

私だったら

 

頻度も期間も必要な脳卒中のリハビリに

 

その高額を払ってもらうなんて

 

心苦しくてたまりませんよ!!

 

痛みとか痺れみたいな

 

1回2回で治せるもんだったらまだしも

 

リピート確定案件に対して、高額をふっかけるってのは

 

少なくても私にはできないですね。

 

 

 

2ヶ月で27万5000円。

 

これを払い続けることのできる人って

 

どんだけいるんですかね?

 

1年で180万弱。

 

巨人軍の長島終身監督ほどのモチベーションを持ってしても

 

数年間のリハビリでもあの状態ですよ?

 

 

普通の患者が長島監督ほどのモチベーションでリハビリなんてできないですよ。

 

そうしたら、年間180万・・・

 

何年も続くわけがない。

 

続けられるのは

 

大富豪のみですよ。

 

とんでもない選民思想ですよ。

 

 

 

私にはそこに正義があるようには到底思えないのです。

 

 

 

「どうあるべきか?」

 

それを考えると

 

脳卒中であったり

 

癌などの命に関わる疾患の治療みたいな

 

高額で頻度や期間を要する疾患に関しては

 

保険は絶対に必要だと思うんですよ。

 

 

問題なのでは

 

保険を使う必要のない患者だと思うんですよ。

 

 

総合病院で

 

働いていたリハ職の人はあまり経験ないかもですが

 

 

私も組織に属せない人間ながら

 

一応、10年間は整形外科で働いていたのです。

 

そうすると本当に

 

「何しに来とんねん?」

 

って患者はたくさんいるんですよ。

 

保険を使えるから数百円で済む。

 

それをいいことに

 

「別に痛いってほどではないんだけど、週に1度のご褒美の時間」

 

なんて堂々と言う患者もたくさんいるし

 

「痛みとかないんですね?じゃあ、リハビリをしてこうなりたいとかありますか?」と問診しても

 

「別にない。」

 

「日常生活でこれができなくなったとかあります?」と聞いても

 

「別にない。」

 

「リハビリでこうしたいとかありますか?」と聞いても

 

「別にない」

 

 

こういう患者はたくさんいるんですよ。

 

 

他にも

 

不必要な湿布を大量に処方してもらう患者

 

少し咳や鼻水が出るだけで風邪薬を処方してもらう患者。

(市販の風邪薬で十分やわ!!)

 

子供が転んでかすり傷をしただけで慌てて受診に来るバカ親。

(市販の傷テープで十分だわ!!)

 

 

そんな保険を使うべきじゃない患者がほとんどで

 

そんな患者のために

 

保険を使うべき患者が算定期限で

 

保険を使った治療が受けられない。

 

 

そんなバカな話がありますか?

 

そんなことが許されていいわけないでしょ。

 

 

 

でも、本来ならそういった算定期限などで

 

リハビリを受けられなくなった患者のために

 

「リハビリ特化型デイサービス」を謳った介護施設があるはずなんですが・・・

 

にも関わらず

 

こうやって「自費リハビリ」にニーズが出てきてしまっているというのは

 

 

結局のとこと

 

そういった介護施設

 

まともなリハビリを提供できてない

 

ってことに他ならないんじゃないでしょうかね?

 

 

私もいくつかデイサービスを手伝わせてもらっていますが

 

 

多くのデイサービスは環境的にはとても良いはずなんですよ。

 

 

患者は最低でも半日は施設にいて

 

2〜3時間もリハビリができるのに

 

決まりきった筋トレ機械を設置しているだけで

 

一番大事な運動療法

 

何の知識もない素人のリハ助手に任せてるから

 

トライ&エラーなんてものは存在しないし

 

専門職であるリハ職は

 

10分程度のベッド上の対応を

 

ひたすら回すだけ。

 

 

で、その貴重な個別も個別加算を取るためだけに

 

上述の症状もニーズもない患者にも時間を割かなくてはいけなくて

 

本当に必要な患者に時間を割けない。

 

 

 

そこに何の正義があるんでしょうか?

 

 

 

このご時世だから

 

自費>保険

 

じゃないんですよ。

 

保険を使うべき患者もいれば

 

保険を使うべきではない患者もいる。

 

 

 

本来はこんな「自費リハビリ」がニーズを捉えた最先端のビジネスとして

 

取り上げられちゃいけないんですよ。

 

 

 

私は本当に心苦しいし、憤りを感じます。

 

 

 

高額の自費リハビリを受けれて

 

「良かった〜!!」

 

っていう患者の

 

何倍もの患者が

 

「そんなお金出せない」

「リハビリを受けられない。」

 

と泣いているんですよ。

 

 

私はそれが許せません。

 

 脳梗塞のリハビリをやりたいなら

 

介護保険を使って

 

脳梗塞特化型デイサービス」

 

で良かったんじゃないの?

 

わざわざ自費でやる理由なんてないやん!!

 

 

 

 

では!!!

 

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