どうも!!
Oriental Physio Academy代表理学療法士の波田野です。
今日はプロ野球選手のフォーム解説です。
私の野球理論はメジャーリーグ流をベースにしております。
基本理論はこちらで紹介していますので、チェックしていただくとより一層理解度が深まります。
さて
今回、取り上げるのは・・・
- 山川穂高選手の2019年の成績
- コース別の成績
- 動画本編
- 構え
- ステップ
- トップ
- スイング開始。スパインアンクル&コネクション
- インパクト。ロック&リリース
- まとめ
- 高評価&チャンネル登録のお願い。
- 質問はPeingへ
- 施術やトレーニング、取材の依頼は・・・
- セミナー受講や依頼は・・・
山川穂高選手の2019年の成績
山川選手といえば・・・
やはりホームラン!!
2年連続ホームラン王。
まさに日本の主砲!!!
と思いきや・・・
よく見ると長打率は3位。
0PSでは4位
勝利貢献度では14位
と意外な結果。
もちろん十分に上位の成績ですが、なんだか「あれ?」って感じですよね?
ちなみに同期入団で2019年首位打者の森友哉選手の成績を見てみましょう。
なんと!!
本塁打こそ山川選手の約半分しか打っていないので13位ですが・・・
長打率1位!!
OPSも1位!!
そして、勝利貢献度も2位!!!!
基本的には得点を考えればとにかくホームランを打つというのがポイントなのですが、にも関わらず山川選手が最強打者になれないのは・・・
やはりリーグ22位の打率に理由があると考えるべきでしょう。
コース別の成績
こちらは山川選手の2019年のコース別の成績です。
アウトハイこそ打率が少し低いですが、全体的に真ん中〜外角の球に対しては高低問わずハイアベレージとホームランを記録していますね。
しかし、やはりありました!!
決定的な弱点が!!!
そう!!
内角です。
インローは打率を3割残していますが山川選手の最大にして唯一の武器であるホームランはわずかに1本。
そして、インハイでは19−0の打率0割。
インコースが壊滅的に打てないのが明白です。
それでは森友哉選手はどうなのでしょうか?
さすが首位打者!!
アウトローとアウトハイでは若干打率が下がりますが、それ以外のコースでは全てハイアベレージを残しています。
やはり山川選手がホームランの数に相応しい最強打者になるには内角球の克服と言えそうです。
では、山川選手はどのような打ち方をしているのか見てみましょう。
動画本編
【プロ野球選手解説】西武ライオンズ・山川穂高のバッティングフォーム。ホームラン量産の秘訣と弱点とは?
構え
スタンスや少し狭めですね。
スタンスが狭いとステップ時に重心移動が大きくなりやすくなり運動エネルギーは大きくなりますが、身体が突っ込みやすくなったり、突っ込まなくても頭の位置が大きく動くため正確性が落ちます。
バットは体から離して持つ日本人に多い構え方ですが全体的には大きなクセもなくリラックスしているのがわかります。
ステップ
山川選手の特徴が出る最初のポイントですね。
脚を上げた時に後と上への重心移動が起こりません。
圧縮ステップではありませんので地面からの反力を受けることはできませんが及第点だと思います。
そして、この時に腕を身体に引きつけています。
後下方に動かすハンドローディングではありませんが
グリップ位置は低く保たれているのでこの後のスイングでレベル〜アッパー軌道に入りやすくしています。
さらに手の位置をセンター(中心軸)の近くにすることでテコの原理でバットの体感的な重さを軽くするとともにバットを軸上で操作する感覚を保つことができます。
トップ
トップです。
大きなストライドです。
重心移動が大きいですがストライドが大きいおかげで前脚がブレーキの役割となりこの後に前に流れていくのを防いでいます。
ステップと同時に上半身は反対に捻られ大きな「割れ」ができています。
非常に大きなパワーが蓄えられているのがわかります。
グリップが少し高いのが気になりますね。
スイング開始。スパインアンクル&コネクション
スイング開始。
後の肘が畳まれてきてコネクションが起きています。
それによって前の腕は肩と並行になりバットもスパインアンクルに入っているのがわかります。
この動きによって身体の回転がバットに100%伝わるとともに、レベルスイングになりボールの軌道により長くバット軌道が入るので確実性が増します。
しかし、やはり重心移動は大きく前脚着地(フットスタンプ)の時よりさらに頭の位置が動いています。これは視線のブレを生むためオススメできません。
また、気になるのはバットがこの段階で後の方の横に落ちて、それに伴い
前の肘が伸び始めている
ところです。
実はそのせいで
「コネクション」で肘がヘソではなく脇腹に向かっているので不十分
ではあるのです。
これが次のシーンでどう影響するか見てみましょう。
インパクト。ロック&リリース
大きいストライドのおかげで重心が低く後ろ下腿の角度がつき踏ん張りが効いているのがよくわかります。
そして、重心が低いことによって低めへの対応力も高まります。
ここは球界屈指の動きだと思うのでぜひ真似して欲しいところです。
しかし、ここで山川選手の決定的な弱点が顔を出しました。
腕が伸びきっています。
『ホームベースインパクト』が完全に崩れています。
少し巻き戻します。
残念です。
残念すぎます!!
前肘が伸びきっているためインコース打ちに必要な「肘抜き」が一切なく、バットのヘッドも身体から大きく離れています。
いわゆる「ドアスイング」です。
本来であればこのタイミングではまだまだバットは肩の近くでグリップ先行でなくてはいけません。
アウトコースならば確かにパワーで運べるかもしれませんが
これではインコースなんて打てる訳がありません。
まとめ
いかがでしたか?
山川選手の弱点がよくわかったと思います。
これを改善するためにはスイング開始時にバットを肩の横ではなく肩の上から開始する「ショルダーローテーション」を獲得することです。
それさえできればインコースに対しての対応が劇的に改善してさらに打率も上がりますし、インサイドアウト軌道になりスイングスピードも上がるためホームランも増えるはず。
打率3割50本も夢ではないと思います。
高評価&チャンネル登録のお願い。
質問はPeingへ
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