理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

【プロ野球選手解説】本当に縦振り?ソフトバンク・柳田悠岐のバッティングフォーム

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どうも!!

Oriental Physio Academy代表理学療法士波田野です!!

 

今回はプロ野球選手解説第2段!!

 

ソフトバンクホークス柳田悠岐選手です!!

 

プロ選手でも「ギータはワケわからない」と常識外れの筋力によるものだと思われていますが

 

ポイントさえわかっていれば「卓越した技術」に裏打ちされたものであることがよくわかります。

 

基本理論を知りたい方はこちらの動画もチェックするとより理解が深まります。


【野球技術】日本式ではもう通用しない!!メジャー流フライボール革命の重要チェックポイント

 

 

 

動画本編


【プロ野球選手解説】プロも意味不明?ソフトバンク・柳田悠岐の技術とは?バッティングフォーム解説

 

 

コース別打撃成績(2015年)

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こちらは柳田選手の2015年の成績です。

この年は打率が.363 本塁打34本、打点99と大活躍した年ですね。

もうとにかく凄まじいですね。

打率が落ちているのはインローだけ。

それ以外はほぼ4割。

高めに関してはストライクゾーンの外ですら打ちまくっております。

しかも、あの巨体なのにインハイで5割!!

いや・・・こんなの投手はまともに勝負なんてできませんよ。

出塁率ではなんと.469ですからね。

 

さて、それでは柳田悠岐選手はどんなスイングでこの驚異的なアベレージを残したのでしょうか?

 

構え

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スタンスはそこまで広くはないですが、前40%後60%になっています。

理想は前50%後50%ですが、問題はありません。

グリップはやや高めに構えていますがクセもなくバランスの取れた構えだと思います。

 

圧縮ステップ

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後脚に体重をかけます。

股関節を使った圧縮ステップが起きてパワーが溜め込まれます。

グリップ位置はハンドローディングによる後下方への移動はありませんが高くあげたり、後に引いたりせず肩のライン上をキープしているので問題ないと思います。

 

トップ

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柳田選手の素晴らしいポイントです。

前方へ大きく体重移動をしていますが腕が伸びずに構えの時と同じ肩のラインにグリップがあり五角形をキープしています。

トップを作るときに上半身の「割れ」が必要ですが多くの選手が腕を後ろに引き、それに引っ張られるように割れを作ろうとしますが、柳田選手は腕を後ろに引くことなく、上半身の回旋でトップを作ります。

これができていないとこの後のコネクションができずインサイドアウト軌道のスイングは難しくなります。

ここは是非とも真似していただきたい重要ポイントです。

 

ショルダーローテーション&コネクション

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バットは肩の上のままスイングが開始されます、そして後の肘はヘソに向かっています。

この2つの動作によってグリップ先行のインサイドアウト&レベルスイング軌道に入ります。

柳田選手のスイングを「縦振り」と説明する人が多いですし、柳田選手自身が「V字で振る」というような表現をしていますが、そんなことはなく基本に忠実にレベルスイングで入っていることがよくわかります。

本当に縦振りであれば高めの球を打つことはできません。

 

ホームベースインパク

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インパクトの瞬間でも五角形の形をキープしています(ホームベースインパクト)

柳田選手のインコース内はこの技術に支えられています。

また五角形をキープすることで打つポイントは前にならず球をギリギリまで引きつけることができます。

柳田選手の選球眼の良さもこれに支えられています。

ポイントを前に作るとその分早く振り出さないといけませんので。

フルスイングをしながらも流し打ちでホームランを量産できるのもインサイドアウト〜ホームベースインパクトによるヘッドが遅く出てくるからです。

ここも必ず習得してほしい重要ポイントです。

 

フォロースルー

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柳田選手の象徴でもある大きなフォロースルー。

最初から最後まで腕は使わず身体で振っているからこそできる業です。

しかし、柳田選手の唯一と言っていい欠点は常に重心が高いところです。

理想はフォロースルーでは前の膝が曲がり、重心も下がります。

そうすることで低めでもスパインアンクルを維持してパワーと確実性を両立することができます。

柳田選手は低め・・・特にインローではスパインアンクルから外れ腕も伸ばしてゴルフのようにすくいあげます。

それがインローだけ打率が落ちる要因だと思います。

また重心が下がることで股関節は屈曲位になり股関節の可動域も広がります。

これだけのフルスイングですからあらゆる関節でパワーを受け止めなくてはなりませんが、このフォロースルーでは股関節の可動域が小さく、他の部位に負担がかかります。

柳田選手がここ数年は怪我が頻発しているのはこれが原因だと思います。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

柳田選手は巨体とフルスイングゆえにパワーばかりが注目されますが、実際には基本に忠実な技術によって支えられています。

 

パワーと技術の両方が高い次元になり、打球平均速度もメジャーリーガーと比べても遜色ありません。

むしろ大谷翔平以上とも言えます。

本人はこのままソフトバンクで終えるつもりのようですが、メジャーに渡って欲しかったと思う選手でもあります。

 

 

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