理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

【プロ野球選手解説】歴代最多、3度の三冠王・落合博満の芸術的バッティングフォーム

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どうも、Oriental Physio Academy代表理学療法士波田野です。

 

プロ野球解説動画・・・

 

本日は

 

歴代最多、3度の三冠王を記録した

 

落合博満です!!

 

動画本編


【プロ野球選手解説】歴代最多3度の三冠王。落合博満のバッティングフォームに見る究極の打撃理論。


【プロ野球選手実演解説】落合博満のバッテイングフォームを実演解説

 

 

打撃成績

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25歳にデビュー、44歳で引退。

20年で積み重ねた本塁打は510本。

5回の首位打者、5回の本塁打王、5回の打点王

OPSは常に1.0近くをキープし続けています。

三冠王の時はなんと1.2以上という驚異的な数値を叩き出しております。

しかも驚愕なのは1996年。

42歳という年齢にも関わらず、常勝軍団だった巨人で松井秀喜と4番を争い続け本塁打こそ21本だったもののOPSは.924という高値。

憧れの長嶋茂雄政権下の巨人を去った1997年から成績を極端に落としたものの通算OPS.987という日本史上最強クラスのバッターです。

 

バッティングスタイル

あらゆる方向へ打ち分ける「広角打法」の代名詞的存在。

その中でも初めての三冠王に輝いた1986年の32本の本塁打のうち20本がライト方向への流し打ちという事実があるにも関わらず、本人は「得意なのはインコース。オレほどアウトコースを打つのが下手なやつはいない。」と述べている。

そんな落合がどうやってあれだけの広角打法を実現したのかを解説いたします。

 

 

構え

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スタンスは狭めですが前50%後50%の理想的な荷重バランスです。

グリップは「神主打法」と呼ばれたコック&身体の中心に一致する位置でバットを持ちます。

 

圧縮ステップ&ハンズローディング

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後脚に荷重をかけます。

日本人では軸足への荷重を平行移動し、それに伴い上に伸び上がることが多いのですが落合は軸足側に沈み込むようにステップを開始します。

コレは「圧縮ステップ」と呼ばれ、メジャーでは当たり前の技術です。

コレにより床反力を受け軸足にパワーを溜め込みます。

またグリップも圧縮ステップに合わせて後下方に移動しますが(ハンズローディング)、手で引くのではなく体幹の動きに任せているだけなのでグリップと身体の位置関係は変わりません。

ここでグリップが上がるとスイングがダウンスイングになりやすいのでグリップはハンズローディングで後下方に下げる方がお勧めです

 

トップ

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まるで現代メジャーリーガーを見ているかのような美しいトップです。

ストライドを広げつつも、上半身は全く動いていません。

ストライドを広げるとともに重心が下がり、相対的にバットも上がってきますが肩の高さでトップを作るためダウンスイングにはなりません。

「すくいあげてやる!!」という意思が伝わってくるかのようです。

このトップの¥で重要ポイントが引き手です。

引き手が肩のラインと一致する「スパインアングル」になるため回転を無駄なく伝えるとともに軌道が安定し確実性が上がります。

 

 

コネクション&インサイドアウト

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後の肘がヘソに向かって折り畳まれる「コネクション」が起き、 腕が身体の近くを回っているのが分かります。

ヘッドが遅れて出てきて、この時点でボールの軌道とバットのヘッド位置が一致していることがよく分かります。

バット軌道の残像でもよく分かりますが、コレによって差し込まれても後ろでボールを捉えてライト方向へ長打が打てるようになります。

ダウンスイングではインパクトポイントを前でしか作れないので流し打ちが絶対にできません。

 

インパクト、バレルスイング

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バット軌道の残像でも分かりますが、あまりにも見事すぎるバレルゾーンです。

ここまで完璧なバレルはメジャーでも見たことがありません。

ダウンスイングでは絶対に不可能な軌道です。

 

広角打法の秘密

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落合選手のスイングの特徴といえば、極端なまでに踏み込み足を三塁側に開くオープンステップですが、下半身を開くことでインコースへの対応を良くしています。

本人が「インコースが得意」と言うのも至極当然です。

しかし、普通の打者がここまでオープンにステップしてしまえば身体が開きアウトコースはとても打てません。

しかし、落合選手はアウトコースを流し打ちしてライトスタンドに叩き込むことが非常に多かった。

それはオープンにステップしつつも上半身は開いていないという点もあるのですが、落合選手が行っていた特殊な練習法にその秘密があります。

 

正面打ち

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落合選手は現役時代、この動画のようにバッティングマシーンに正対して打ち返す練習をしていました。

ダウンスイングではヒッティングポイントは踏み込み足側になるため絶対に打つことはできません。

打てるとしたら超高めのクソボールだけです。

軸足側でストライクゾーンに通る球を打つには軸脚に荷重を残しつつも下からすくい上げるように振らないと絶対に当たりません。

この練習によって落合選手はレベル〜アッパーのバット軌道にし、ボール軌道と長い時間一致させることに成功しました。

また、この正面打ちのフォームこそ落合選手の特徴であるオープンステップの礎になっています。

練習でやっていた正面打ちの形を試合でも実現するための戦略と言えるでしょう。

 

まとめ

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いかがでしたか?

難解と言われている落合選手のバッティングですが、チェックポイントの方程式さえ押さえていれば特別ではないことがよくわかりますし、真似すべきポイントがたくさんありました。

「正面打ち」も非常に有効な練習方法です。

ぜひ、取り入れて欲しい練習です。

 

高評価&チャンネル登録お願いします。

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