理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

ゴールデンタイム?就寝前?プロテインの正しい摂取タイミングとは。

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どうも!!

Oriental Physio Academy代表理学療法士波田野です。

 

トレーニーの皆さんはプロテインをしっかり飲んでいますが

 

プロテインを飲むべきタイミングをちゃんと知っていますか?

 

よく知られているのが

 

レーニング直後がゴールデンタイムだからトレーニング直後に飲むのが良い

 

とか

 

就寝中に成長ホルモンが分泌されて筋肉の合成が高まるから寝る前に飲むのが良い

 

とか。

 

ん〜、間違ってないだけど、色々と惜しいんですよね。

 

 

というわけで、今回はプロテインを飲むべきタイミングについてお話しします。

 

 

 

 

動画本編


ゴールデンタイム?就寝前?プロテインを飲むべき本当のタイミング。

 

ゴールデンタイム、事の発端は?

テキサス大学

被験者たちに1時間の筋トレ後にアミノ酸を15gを摂取してもらい、1時間事に筋タンパクの合成量を計測した。

1〜2時間後が最高値を示し、その後は1時間事に減少した。

よって筋トレ1〜2時間以内にプロテインを飲むべきであり、この時間を「ゴールデンタイム」と呼んだ。

 

現在は「筋トレ後の24時間を意識しろ」ということが常識になっている。

アメリカ・シュリナーズ病院が20代のトレーニング未経験者を集め、トレーニング前後にアミノ酸15gを摂取してもらい24時間における筋タンパクの合成感度の上昇時間を計測。

合成感度は24時間後まで高い数値を示した。

しかし、この研究はトレーニング未経験者を集めたのでトレーニング経験者では違うのではないかという疑問が生まれたので

マクマスター大学がトレーニング経験者の20代男性達を集め、トレーニング後の24時間後にホエイ15gを摂取し筋タンパクの合成率を計測した。

その時に

①高強度で疲労困憊になるようにトレーニン

②低強度で疲労困憊にならないようにトレーニン

③低強度で疲労困憊になるようにトレーニン

の3つのグループに分けた。

結果、①と③では筋タンパクの合成率は24時間高い状態を継続した。

つまり疲労困憊までトレーニングを行えば筋タンパクの合成率は24時間続く。

ただし、時間経過と共に減少はするが。

 

24時間中のどのタイミングで摂取すべきか?

オーストラリアのRMIT大学は20代の男女を集め、7日間、トレーニング後の12時間における筋タンパクの合成率を計測した。

この時に

①40gを6時間おきの2回

②20gを3時間おきの4回。

③10gを1時間半おきの8回

で比較したところ、②が最も高い合成率を示し①と③ではあまり増加しなかった。

つまり、タンパク質は3時間おきの摂取がベストである。

 

 

就寝前はどうする?

これまでは就寝中に成長ホルモンが分泌されるため筋合成が高まると考えられていました。

しかし、2012年マクマスター大学は12週間のトレーニングを行った結果、約20%の筋肉量の増加を認めたが成長ホルモン、テストステロン、インスリン様成長因子は筋肥大には有意な関連がなかったと報告しました。

確かに就寝中に成長ホルモンは分泌されますが、それは筋肥大とは関連がないのです。

さらに就寝中はタンパク質を吸収する腸の働きは低下しているため筋合成はむしろ落ちており、筋分解の方が有意になっております。

 

そこで2008年にマーストリヒト大学は

①就寝前に20~25gのプロテインを飲ませたグループ

②水飲みのグループで

筋タンパクの合成量を計測したところ、有意差はなかった。

就寝前のプロテインは意味がないと報告しましたが

 

「もしかしたらタンパク質の量が少なかったかもしれない」という仮説の下、就寝時のタンパク質摂取を増やしてみたところ40gで筋タンパクの合成が促進されたと報告しました。

 

夜の分解タイムをいかに合成タイムに変えるのかが鍵。

2016年、マーストリヒト大学はさらに20代の被験者達をグループ分けして、異なる時間で筋トレをさせた。

すると夕方に筋トレをしたグループは他のグループよりも30%以上も筋タンパクの合成率が増加したと報告しました。

 

まとめ

筋肥大をさせるためには3時間ごとのタンパク質摂取が理想。

就寝時はタンパク質を摂取できない上に筋分解が有意なため、就寝時の筋分解を抑制し筋合成を高めたい。

そのためには夕方にトレーニングをした上で就寝前は通常の倍である40gの摂取をするべきである。

 

 

 

 

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